尾上菊之助と尾上松也の関係って、どういう関係なのでしょうか?
歌舞伎(梨園)の世界って、代々襲名などで”○○代目○○”と名を継いでいくので、
かなり複雑で分り辛いと思うのは私だけでしょうか、、?(汗)
そこで、今『下町ロケット』に出演している尾上菊之助にスポットをあてて、
やはり今人気がある尾上松也との関係を掘り下げてみました。
はじめに尾上菊之助と尾上松也、2人のプロフィールからご紹介します。
尾上菊之助のWikiプロフィール
名前】 尾上菊之助(五代目) 本名:寺嶋和康
生年月日】 1977年(昭和52年)8月1日
出身地】 東京都
血液型】 B型
両親】 父= 歌舞伎役者の七代目尾上菊五郎
母= 女優の富司純子
兄弟】 姉= 女優の寺島しのぶ。
妻】 中村吉右衛門の四女
出典>> https://eiga.com/person/83135/
【年譜】
1977年8月1日 – 東京都に生まれる。
1984年2月 – 東京・歌舞伎座『絵本牛若丸』の牛若丸で六代目尾上丑之助を襲名し初舞台。
1996年3月 – 青山学院高等部卒業。翌月青山学院大学文学部へ入学(後に中退)。
1996年5月 – 歌舞伎座『弁天娘女男白浪』の弁天小僧ほかで五代目尾上菊之助を襲名。
2000年 – 歌舞伎座『源氏物語』で紫の上をつとめ大人気となる。七代目市川新之助、二代目尾上辰之助と「平成の三之助」と呼ばれ、新たな歌舞伎ブームを起こす。
2004年10月 – パリのシャイヨー宮劇場で十一代目市川海老蔵襲名披露に出演。
2005年 – シェイクスピアの戯曲『十二夜』の歌舞伎版を企画。演出には蜷川幸雄を迎え、『NINAGAWA十二夜』として公演、主役の琵琶姫(ヴァイオラ)、獅子丸(シザーリオ)をつとめる。
2008年11月 – 東京・新橋演舞場の花形歌舞伎夜の部『伽羅先代萩』通し狂言で通常は立役がつとめる乳人・政岡を戦後では最年少の31歳3ヶ月で初役。
2009年3月 – ロンドンのバービカン・シアターで『NINAGAWA十二夜』公演。
2010年5月 – 大阪・松竹座の團菊祭 昼の部で、祖父・七代目尾上梅幸、父・七代目尾上菊五郎が当り役としてきた『摂州合邦辻』の玉手御前を初役。
2010年12月 – 東京・日生劇場『摂州合邦辻』通し狂言で玉手御前をつとめる。
2016年3月 – 『中村芝雀改め五代目中村雀右衛門襲名披露 三月大歌舞伎』にて七代目尾上菊五郎が体調不良により休演したため、初日から11日まで「鎌倉三代記」の三浦之助義村 役の代役を務める。
尾上松也のWikiプロフィール
名前】 尾上松也(二代目) 本名:井上龍一
生年月日】 1985年1月30日
出身地】 東京都中央区
両親】 父= 六代目尾上松助
母= 元新派女優の河合盛恵
兄弟】 妹= 新派女優の春本由香
祖父】 新派名脇役の春本泰男
叔父】 大谷桂三(初代尾上松也)
出典>> https://talent.thetv.jp/person/1000009159/
【略歴】
1990年の5月、5歳の時に歌舞伎座で父松助の襲名披露に併せて、
二代目尾上松也として『伽羅先代萩』の鶴千代役で初舞台を踏みました。
父松助の襲名披露記者会見の前日に、当時の松竹会長の
「息子はいくつになった?出しちゃえ」
という鶴の一声で初舞台が決まったのだそうです。
それ以後、父松助の血を受け継いで数々の子役で多くの賞を受けています。
2005年12月、松也が20歳の時に父松助が死去しました。
父の弟子であった3人には「何もできないから他の方に弟子入りし直してくれて構わない」と話したが、全員がこのまま松也の弟子となると言ってくれたという。「父親から受け継いだ一番の財産が、この3人の弟子であると考えている」と発言している。
父の死去後は、「これまでのようにゆったりと過ごしているわけにはいかない」
と奮起して、市川猿之助 (四代目)(当時は亀治郎)の自主公演出演をきっかけに、
2009年から自主公演『挑む』を年1回のペースで継続して主催しています。
2014年は、松也にとって大きく開花する年となります。
端整な容姿と涼やかなよく通る声を活かして、コクーン歌舞伎にて
『三人吉三』のお坊吉三に抜擢されて連日立ち見が出るほどの大成功を収めたのです。
それからはバラエティー番組にも多数出演するようになって、
知名度も大きく上がりました。
12月にはNHK紅白歌合戦のゲスト審査員を務めるほどになったのです。
尾上菊之助と尾上松也の家系図
出典>> https://www.sanspo.com/geino/photos/
出典>> https://fukukatu.com/archives/3023
尾上菊之助と尾上松也の2人の関係性についてご説明します。
2人とも『尾上』という屋号が付いている為に
歌舞伎の世界ではありがちな”血縁関係”があるように感じますが、
結論から言いますと『尾上』と付く『音羽屋』は、
血縁関係のない二つの家系に分かれているのです。
その二つとは、
尾上菊之助の方の家系の『尾上菊五郎家』と、
尾上松也の方の家系の『尾上松緑家』です。
何故、この様に音羽屋が二つの家系に分かれてしまったのかと言いますと、
尾上松也の家系図にあります二代目松緑が、
六代目菊五郎さんの弟子になるのですが、師匠の二代目松録が亡くなった後に、
菊五郎劇団を支えるのですが、その関係でこのように分かれたそうなのです。
ここからが少しややこしい話しになりますが、
尾上菊之助は上記の家系図をご覧いただければ意外と分かり易いと思いますが、
尾上松也の方が少し複雑な感じです。
音羽屋(おとわや)尾上松緑家 | |||
故・二代目尾上松緑(七代目松本幸四郎の三男) 故・妻・藤間愛子 |
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故・長男:初代尾上辰之助(三代目尾上松緑(追贈) | |||
長男:四代目尾上松緑 元妻:珠希かほ(2001~2016) |
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長男:尾上左近 | |||
故・六代目尾上松助(二代目尾上松緑の弟子) 妻:河合盛恵 |
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長男:二代目尾上松也 | |||
長女:春本由香 |
尾上松也の父尾上松助が二代目尾上松録の弟子となり、
二代目尾上松録は六代目菊五郎の弟子となるのです。
う~~ん、やっぱり複雑ですね、、、
要は、
尾上菊之助と尾上松也は親戚でもなんでもなく血縁関係ではないのです。(笑)
まとめ
歌舞伎の世界は本当に頭がこんがるくらいに複雑でややこしいですね、、
それは代々引き継がれている歴史がある証でもあるのではないでしょうか。
簡単に途絶える事のない歴史やしきたりなどがあり、
昔から変わらぬ世界を守り続けている世界なので価値があり
他では真似のできない世界なのでもあると思います。
この日本の文化でもある歌舞伎の世界は、
私達日本人でもなかなか理解し切れない世界ですが
これからも後継者が後を継ぎながら日本の伝統を
守り続けてほしいと思います。